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宝塚歌劇団月組の人気男役スター、美弥(みや)るりか主演「瑠璃色の刻(とき)」(作・演出、原田諒氏)が大阪市北区のシアター・ドラマシティで7日まで上演中だ。単独主演は初。美弥は「私にとっての新ジャンル。新たな面を見てほしい」と力を込める。東京・TBS赤坂ACTシアターでは13〜21日。
ふたつの自分 下級生の頃は“本名の自分”の時間を大切にしていたが…
相手の目を見て話す。その表情や笑顔に人柄の良さがにじむ。初の単独主演に「まず、ファンの皆さんにいい報告ができましたし、組の下級生まで『良かったですね』と声をかけてくれて、うれしかったです」と感謝を口にした。
18世紀のフランス。実在したとされる謎多きサン・ジェルマン伯爵になりすます、旅一座の青年シモンの数奇な人生を綴る。「私が妖しげな役が似合うからと決まった役柄ではないんですよ」と笑う。「本人ではない。なりすます役なので多角的に表現できる。新たな挑戦です。シモンと、シモンがイメージするサン・ジェルマン伯爵の切り替えを見せたいですね」
主人公は伯爵として生きる喜びを感じるうち、気付かぬ間に本当の自分を失っていく。「本当の伯爵をも超えてしまうことが、見どころのひとつです」。本名と美弥るりかという、ふたつの自分を持つ自身と重なった。