安倍晋三首相、改憲について「機は熟した」 新しい憲法制定推進大会で

 首相は「足元の政局や目先の政治闘争ばかりにとらわれ、憲法論議がおろそかになることがあってはならない」とも主張した。今国会では憲法審査会の審議は衆院で3回、参院は0回と議論が停滞している。首相は改憲案の国会発議に向けて具体的な議論に進むよう与野党に求めた。

 同時に、首相は自民党が平成24年に公表した憲法改正草案について「そのまま憲法審査会に提案するつもりはない。柔軟性を持って現実的な議論を行う必要がある」と語り、他党に譲歩する可能性に言及した。

 大会には、自民党のほか、民進、公明、維新、日本のこころの各党の議員も出席した。民進党の福島伸享衆院議員は「具体的な条文改正の議論が起こるようわれわれも野党として責任を持つ」と明言した。

 今月27日で99歳になる中曽根氏もあいさつに立ち、「国民が自らがつくり上げる初めての憲法を目指し、一層の奮起をお願いする」と述べ、各党に改憲の機運を高めるよう努力を促した。

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