国は平成5年に原則女性自衛官にすべての職種を開放。ただ、「母性の保護」などを理由に、戦車を攻撃するミサイルを搭載する対戦車ヘリの操縦桿は握れなかった。だが、安倍晋三内閣の女性活躍推進の方針から、昨年3月に女性の門戸が広げられた。
半浴3佐は12年に輸送ヘリの操縦士になり、これまでに飛行時間は2千時間を超えている。数多くの災害現場で活躍。門戸開放を知り、「新しい目標ができた」と立候補したという。
小学2年の長男(7)ら幼い子供2人を抱えている母親だが、同じ自衛官の夫(39)も背中を押してくれた。
半浴3佐は「(これまでの制限は)理解していたし不満はなかったが、男女の差というより能力の問題だと思ってきた」と言い、「対戦車ヘリ操縦士に必要な冷静さや判断力を高めていきたい」と話した。
半浴3佐は7月中旬まで射撃などを含めた飛行訓練を重ねるという。