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強い日差しが気になる季節が今年もやってくる。女性たちは日傘を手放せなくなるが、愛用する男性も増えてきた。紫外線が肌によくないのは男性も女性も同じ。熱中症からも身を守れる。「周囲がさしていないから格好悪い」などと、日傘に抵抗感を持つ男性もいるが、外回りの営業マンらが颯爽(さっそう)と日傘をさす光景は日常の一コマになりつつある。
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明治29(1896)年創業の老舗傘店「心斎橋みや竹」の4代目店主、宮武和広さん(58)は、18年前から「男の日傘」の旗振り役になってきた。
「日傘は紫外線や熱を遮断する面積が大きく、効果が高い。それに僕は肌が弱いうえに、汗かきで、帽子をかぶると汗だくになる。女性が涼しげにさしている日傘をいいと思い、『男の日傘』を広めようと考えた」
宮武さんは平成9年、大阪市中央区の心斎橋筋商店街で営業していた店を閉店。同市西成区の事務所兼自宅を拠点に、インターネット通販に活路を見いだし、現在に至っている。
ネットショップを始めて2年後の11年、宮武さんは「男も日傘をさそう会」を立ち上げ、翌年から男性用日傘の販売をスタートさせた。「男性がさすと『恥ずかしい』という風潮をなくしたかったから」という。