水産庁は27日、資源の枯渇が懸念されている太平洋クロマグロのうち30キロ未満の小型魚の漁獲量が4008トンに達し、国際合意に基づく漁獲枠を超過したと発表した。規制の対象となる漁期は今年6月までで、他の魚の網にかかるなど混獲が避けられないため、超過は拡大する見通し。超えた分だけ、次年度の漁獲枠が差し引かれる。
太平洋クロマグロは、資源を回復させるため、日本は平成27年から30キロ未満の小型魚の漁獲量を年間4007トンと定めた。西日本近海を中心に豊漁だったうえ、三重県で割当量を大幅に超える違反があったことも影響している。
水産庁は全国を6地区に分けて漁獲量を割り当てている。上限を超えていない日本海北部と太平洋北部では操業できるため、漁獲量はさらに増える。
漁獲枠設定を主導した日本自らが規制を守れない事態に国際社会から批判を浴びそうだ。