【健康カフェ(78)】嗅覚の異常 認知機能や寿命に影響も(2/2ページ) - 産経ニュース

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健康カフェ(78)

嗅覚の異常 認知機能や寿命に影響も

 嗅覚の障害が、寿命に関係しているというデータもあります。これは2015年、米国で65歳以上の約1200人を対象に嗅覚と寿命の関係を調べた研究で、嗅覚テストの成績で4群に分け、4年後の死亡率を比べたところ、最も悪い群は最も良い群に比べ、3・8倍高いという結果でした。死亡率の高さは、匂いが分からなくなることで、きちんとした食事が取れなくなったり、ガス漏れなどの危険が察知できなかったりすることが原因と考えられています。

 嗅覚の低下でガス漏れの臭いは察知できなくても、食事は工夫次第で取ることが可能です。例えば、匂いや味がはっきりしたもの、食感が良いもの、色彩が豊かなものは、食欲を刺激し、食べられるようになることも多いです。また、家族や友人などと会話を楽しみながらの食事は、1人で食べるよりおいしく感じるものです。

 認知症を治すのは難しいですが、進行を遅くする薬はありますので、食事がおいしく感じない、物忘れがあるなど、気になる症状があるようなら、早めに医療機関を受診しましょう。(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)