JR脱線事故12年

負傷者の思い…怖さ 教訓 忘れないで

【JR脱線事故12年】負傷者の思い…怖さ 教訓 忘れないで
【JR脱線事故12年】負傷者の思い…怖さ 教訓 忘れないで
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 乗客106人が犠牲になったJR福知山線脱線事故から、25日で12年。事故では兵庫県警発表で562人が重軽傷を負った。いまだ回復の途上にある人、事故を乗り越え懸命に前を向こうとする人…。けがの程度も、その後の歩みもさまざまだ。3人の負傷者の12年を追った。

とらわれて生きたくない あの日、同志社大2年生だった岡崎愛子さん(31)=東京都港区=は大学へ向かう途中、先頭車両で事故に遭い、首の骨を折る重傷を負った。入院期間は、負傷者のなかで最長の377日間。車いす生活を余儀なくされ、現在も週1回、脊椎を損傷した人専用のジムでリハビリを続けている。 「歩けたら、もっとはやくできるのに」と思うときもあるが、そこに後ろ向きな発想はない。「車いすだからできない、と思ったら先に進まない。事故にとらわれて生きたくない」と話す。 事故から10年の節目だった平成27年4月、入院生活などをつづった自伝を出版。企業向けに安全をテーマにした講演も行う。「事故の教訓や安全に対する意識は風化させてほしくない」と訴える。 車いす生活になり、一時は恋愛も諦めかけたが、2年前に「一緒にいたいと思える」男性(36)に出会った。昨年秋からはアーチェリーを本格的に始め、「毎日の生活を楽しめるようになった」。3年後には東京パラリンピックが開催される。「チャンスがあるなら出たい。それまでにうまくなっていたら」と笑顔を見せた。 「学べば風化と言わない

 3両目に乗車していた会社員、坂井信行さん(52)?兵庫県西宮市?にとって、事故は「色々なことを考えるきっかけになった」という。