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猟銃立てこもり、男の身柄確保

浪速風

笑いに徹した「落語界の異端児」

ドイツの詩人、カール・ブッセは本国より日本の方がはるかに有名らしい。代表作の「山のあなた」は、上田敏の名訳で国語の教科書にも取り上げられたが、広く知られるようになったのは、この人の落語のおかげである。「山のあなたの空遠く、『幸(さいわい)』住むと人のいふ」

▶三遊亭円歌(当時は歌奴)さんは新作落語「授業中」で「山のあな、あな…」とどもって、人気を博した。吃音者(きつおんしゃ)を笑いものにするのかと問題になりそうだが、自身が吃音で悩み、克服するために落語家になったという。戦時中は山手線新大久保駅の駅員で、吃音の軍人に、まねてばかにしているのかと切りつけられそうになったそうだ。

▶テレビ時代を迎えて、爆笑落語でブームを牽引(けんいん)した。初めてメガネをかけて高座に上がり、女流の弟子を真打ちに育てた。得度して修行中に心筋梗塞で倒れたことも。「寺から病院に行ったのは俺くらいだ」。どこまでも笑いに徹した「落語界の異端児」だった。