だとすれば、結論は明白だ。北朝鮮が先制攻撃を仕掛けてくれば、こちらは自衛の範囲で対応することを明確にし、その意図を北朝鮮に伝える。同時に、北朝鮮が核やミサイル開発を放棄するなら、体制を転覆するようなことはしないという立場で、あらゆる外交努力を強める。簡単なことではないが、現状の「最適解」はそこにしかないのではなかろうか。
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【プロフィル】松竹伸幸 まつたけ・のぶゆき ジャーナリスト。昭和30年、長崎県生まれ。一橋大卒。全学連委員長、民青同盟国際部長などを経て、日本共産党政策委員会安保外交部長を歴任するも、自衛隊に関する当時の見解の相違から平成18年に退職。現在「自衛隊を活かす会」事務局長を務める。近著に『対米従属の謎』(平凡社)。