介護職員の高齢者虐待、最多9件 27年度の静岡

 県が発表した平成27年度の県内の高齢者虐待件数によると、特別養護老人ホームなどの介護施設の職員による虐待は前年度比1件増の9件で、調査を開始した18年度以降で最多だった。虐待を行った職員は11人で、このうち7人は勤続年数が3年以内と短く、県では施設での研修の不徹底などが虐待につながったとみている。

 9件の被害者は70〜90代の男女計12人で、いずれも認知症を患っていた。虐待の内訳(重複を含む)は、手をたたくなどの身体的虐待が5件▽無視などの心理的虐待が4件▽介護放棄が1件▽性的虐待が1件。県はほとんどのケースで施設職員のストレスが原因になっているとみており、「(研修の不徹底などによる)認知症への理解度不足が虐待につながっている」と分析している。

 高齢化の進展で県内でも介護ビジネスに新規参入する事業者が増加する中、職員の教育が追いついていない現状が浮き彫りになった形だ。

 一方、全体の虐待件数は403件で、前年度から43件減った。このうち、家族や親族による虐待は前年度比44件減の394件。内訳(重複を含む)は身体的虐待が268人で最も多く、心理的虐待の187人、介護放棄の109人がこれに続いている。

 家族や親族による虐待で虐待者の内訳は息子197人、夫74人、娘57人などとなっている。

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