さまざまな用途で使える便利な「スコッチテープ」。長年3Mが極秘にしてきたこの魔法のテープのレシピを、『WIRED』US版が独自に検証した。その万能さの秘密を明らかにする。
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どこでも手に入り、さまざまな用途で使える3M(スリーエム)の粘着テープ「スコッチテープ」。その万能さの割には、このテープに使われている技術は過小評価されている。スコッチテープが現代の化学工学の偉業とみられることは少ない。
この魔法のような製品を生んだのは、3Mの研究員だったバンジョー弾きのリチャード・ドリューだ。1929年、彼は精肉卸売業者やキャンディーメーカー向けに透明のテープをつくろうと奮闘していた。セロハン製のテープははがれやすく、熱いものに近づけると変形してねじれ、均等に接着することができなかった。それでも悪戦苦闘の末、彼は「スコッチマジックテープ」を生み出した。そして、3Mはそれ以来、このテープのレシピを秘密にしてきた。
そこでわれわれは、このテープの強さの秘密を独自に検証した。その結果は次の通りだ。