国際情勢分析

韓国財閥「チェボル」は力を失うのか 英フィナンシャル・タイムズは次の「大統領」に注文

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領の友人、崔順実(チェ・スンシル)被告への贈賄疑惑をめぐり、最大財閥サムスングループの経営トップが起訴された。韓国の財閥は「チェボル」と呼ばれ、電機業界などで日本企業をしのぐ国際競争力の源泉となってきた。疑惑の渦中でチェボルは、国民から強い反感と疑念を向けられている。韓国では今後、チェボルに対する規制強化が進む可能性が高い。その場合、財閥改革が、韓国企業の競争力に及ぼす影響にも関心が寄せられている。

 「韓国は決定的な岐路に立っている。それは、重要な改革を進める好機でもある。つまり、行き詰まりを見せる財閥が主導する経済だけでなく、より幅広い意味で、政治文化や外交政策を改革する機会になるということだ」

 英紙フィナンシャル・タイムズ(13日、電子版)はこう述べ、朴氏をめぐる混乱が、むしろ韓国が前進するチャンスになるとの論説を掲載した。韓国人は騒動を「恥辱」ではなく「誇り」をもって受け止めるべきだとし、政治・経済にはびこる「縁故主義」を断ち切るべきだと主張する。

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