話の肖像画

中国人風刺漫画家・辣椒(4) 日本で出合った本物の民主主義

アパホテルに対する在日中国人による抗議デモに反対を示すために描いたマンガを手に (本人提供)
アパホテルに対する在日中国人による抗議デモに反対を示すために描いたマンガを手に (本人提供)

 〈2014年5月、妻と政治亡命の道を選び、日本で暮らし始めた。半年後の衆議院議員選挙で、野党候補が選挙カーの上で政府を厳しく批判する姿を見て、「これが本物の選挙だ」と民主主義国家に来たことを実感した〉

 些細(ささい)なことから日本の良さを感じることが多くあります。街が清潔で、目立った貧富の差がない。若い女性が深夜でも1人で外出できるなど治安も良く、人々はみんな優しく親切です。例えば、旅先で泊まった民宿の大家さんが翌朝、無料で駅まで車で送ってくれました。日本人には当たり前かもしれませんが、中国ではまず考えられません。

 なにより素晴らしいのは日本の政治です。野党の政治家だけではなく、主婦も大学生も普通に安倍晋三首相を批判します。誰も警察に捕まる心配をしていません。2015年の安保法制に反対するデモを見ました。政府が提出した法案に反対するため、あれだけ多くの人が参加していることに驚きました。デモに参加する人も、警戒する警官も秩序を守り、混乱がほとんどありませんでした。日本社会の成熟度を感じました。中国は日本から学ばなければならないことがたくさんあると痛感しました。

会員限定記事会員サービス詳細