産経抄

オーバーブッキングの解決法 4月13日

 ▼日本航空の職員だった伊集院憲弘さんが、著書の『客室乗務員は見た!』で紹介しているエピソードである。遅れて機内に乗り込んだ中年の白人男性客が、チケットに記載された2Bの座席に案内されると、先客がいた。Two B or not two B?2Bなのか、そうでないのか。いら立ちながら女性乗務員に尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 ▼That is the question.それが問題なんです。To be or not to be.なすべきか、なさざるべきか。男性客はすぐに『ハムレット』の名台詞を思い出したようだ。相好を崩して一件落着となった。米機の座席問題も、洒落(しゃれ)たジョークで解決できなかったものか。

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