「団塊の世代」対策が急務 社会保障費の急増歯止めへ、安倍晋三首相が改革指示

 安倍晋三首相は12日の経済財政諮問会議で、膨らみ続ける社会保障費に歯止めをかけるため、「団塊の世代」が75歳以上に達する平成37年に向けて地域での医療・介護の一体改革を急ぐよう指示した。手術、救急など高度医療を重視してきた従来の病院を再編し、慢性の病気を抱える高齢者の在宅医療を促す。厚生労働省は、在宅医療の促進で37年に必要な全国の病院ベッド(病床)数は25年比11・6%減の約119万1千床になるとの試算を報告。不要な病床を削減し、医療・介護費を抑制する。(山口暢彦)

 「病床のスムーズな転換方策と実効的な施策を、スピード感をもって実施してほしい」。安倍首相は会議でこう訴えた。

 病床は役割によって4つに区分される。37年の内訳は、救急や集中治療などを担う「高度急性期」約13万1千床、「急性期」約40万1千床、リハビリなどに取り組む「回復期」約37万5千床、長期療養向けの「慢性期」28万4千床。

 現在と比べると、急性期は32・4%の大幅減で、回復期は2・9倍と大きく増える。

 医療費は年平均2・6%、介護費は同4・0%上昇し続ける中、財政健全化に向けた社会保障費の抑制は急務となっている。

会員限定記事会員サービス詳細