移住促進に古民家活用 長岡市が交流・お試し居住施設整備

 都会に住む人などが田舎暮らしを体験できる移住促進施設「たまり場 八っちゃん」が12日、長岡市小国町八王子に完成した。30年間ほど空き家となっていた2階建てで築80年の古民家を同市が借り上げ、地元住民らと協力して整備したもので、住民らの交流の場としても活用する。市は人口減少や高齢化が進む中山間地域の活性化に役立てたい考えだ。

 市の中心部から車で約40分の山あいにある小国地域には平成25年4月時点で2132世帯・6022人が住んでいたが、28年4月には2096世帯・5575人となり、わずか3年で人口は7%余りも減少した。かつて約180世帯あった八王子集落も現在は33世帯・60人にまで減っている。

 それだけに、今回の施設への期待は大きい。集落の総代、安沢徹さん(68)は「若い人に来てもらい、集落がにぎやかになってほしい」と願った。

 施設は延べ床面積が約125平方メートルで、名称は集落名の「八」を引用して付けた。6月4日にスタートする施設での「お試し居住」は3〜15日間で、室料と光熱費は無料。居住者は農作業などの体験プログラムに参加できる。25日に申し込みの受け付けを始める。

 12日の内覧会に出席した磯田達伸市長は「地域の熱意が寄り集まり、素晴らしい施設が完成した」と喜び、車座になって約15人の住民らと施設の活用方法などを話し合った。

 磯田市長が「新しい人が入ってくるのはどうですか」と尋ねると、住民の女性が「人が少なくなるのは悲しいので素直にうれしい」と笑顔を見せた。磯田市長は「中山間地域に人が住み続けることは大事で、施設を成功させて増やしたい」と語り、人口減に悩む市内の各地に同様の施設を広げていく考えを示した。集落に住む飯田克久さん(65)は「冬も周辺道路はしっかり除雪されるので、気にせずに訪れてほしい」と呼び掛けていた。

 意見交換の後には、しいたけ、かぼちゃなど地元の食材を使った手料理も振る舞われ、参加者は山菜の天ぷらなどを味わった。

 施設の利用などに関する問い合わせ先は、同市役所小国支所地域振興課(電)0258・95・5905。

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