「高齢・障害者でも楽しめる旅行を」 難病患者2人が大阪に会社設立、お花見会も企画(1/2ページ) - 産経ニュース

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「高齢・障害者でも楽しめる旅行を」 難病患者2人が大阪に会社設立、お花見会も企画

「バリアフリーお花見ランチ」を企画した櫻井純さん(左上)、太田啓子さん(右下)と参加者ら=4日、大阪市都島区
「バリアフリーお花見ランチ」を企画した櫻井純さん(左上)、太田啓子さん(右下)と参加者ら=4日、大阪市都島区

 神経系の指定難病と闘う患者2人が、大阪市内に旅行会社「櫻スタートラベル」を立ち上げた。入退院を繰り返し、将来への不安を抱えながら私費を投じてまで起業したのは、「何とか社会とつながっていたいから」。今月には大阪市内で「バリアフリーお花見ランチ」を2日間開催し、難病患者ら22人が参加。「誰もが、できることをできるうちに」楽しんでもらおうと、日々奮闘している。(石橋明日佳)

学会で意気投合

 起業したのは、大阪市浪速区の櫻井純さん(29)と奈良市の太田啓子さん(42)。櫻井さんは指定難病の「慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)」を、太田さんも指定難病「シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)」を抱える。

 2人が出会ったのは、昨年8月。病気について医療関係者に知ってもらおうと、難病患者仲間とそれぞれブースを出展した「日本末梢神経学会」の会場だった。「緩やかに病気が進行していく」という共通点もあり、「すぐに意気投合した」と振り返る。

 櫻井さんは「10万人に1・61人」とされる難病を26歳で発症。全身脱力や顔面・感覚まひ、筋力低下、手足のしびれなどに悩まされ、入退院を繰り返した末、勤めていた電機メーカーを約1カ月前に辞めたばかりだった。絶望感にうちひしがれながらも、「『守るもの』があれば、治療も頑張れるのでは」と考えていた。

 一方、太田さんのCMTは「1万人に1人」の難病で、筋力低下や感覚障害が進むとされる。太田さんは両手とも握力が弱く、下半身に力が入らないため、現在は車いす生活。社会参加はしたいが一般的な就労は難しいため、ぼんやりと「起業する」ことを思い描いていた。