新聞に喝!

ミサイル防衛に警鐘鳴らさぬ新聞 お粗末というほかない 作家・ジャーナリスト 門田隆将

 5日には、米中首脳会談を前に新たな弾道ミサイルも発射された。ミサイル発射から日本国土への着弾までは「10分」を要しない。しかも、多数発のミサイルへの日本の防御システムには実効性に疑問の声がある。これに対して、社会の木鐸(ぼくたく)であると同時に、警鐘を鳴らす役割を果たすべき新聞は、どう報じただろうか。残念ながら、それは「お粗末」というほかない。

 新聞がこの2カ月、紙面を使い続けたのは、かの「森友」問題だ。もともと豊中市の共産党市議が教育勅語朗読の学園は「許せない」と宣言して仕掛けた政治闘争にメディアが乗り、首相の直接関与での追及が無理ならば、「忖度(そんたく)」なる言葉まで捻(ひね)り出して、推測に推測を重ねた不毛な論議がくり返された。

 国民の命にかかわる北朝鮮の核ミサイル問題に本気で取り組んだのは、産経だった。事実報道に加え、袴田茂樹・新潟県立大学教授や、西原正・平和安全保障研究所理事長らが貴重な問題提起を行った。だが、他紙に「これは」という記事は見あたらなかった。

 私は、共謀罪の構成要件を改めたテロ等準備罪法案についても、抽象論ではなく、国民の生命・財産をテロや組織犯罪からどう守るかという観点で具体的論議を深めてほしいと思う。

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