アジアの貿易ルール作りで中国に一歩リード 高水準の自由化で一致 日ASEAN会合

 交渉では企業の海外展開を支援するため高水準の自由化を目指す日本などの先進国と、自国市場を守るため開放を緩やかにしたい中国やインドなどとの綱引きが続く。貿易ルールでは経済協力に盛り込む電子商取引や知的財産の保護といった分野が争点で、地域の中核を占めるASEANを味方に付けられれば有利だ。

 ただ、日本が求める高水準の自由化は、米国の離脱で発効が絶望的になった環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の遺産だ。前面に出せば「中国だけでなく、ASEANも警戒する」(通商筋)。今回の会合でも、RCEPの「質の高さ」をめぐる表現では終盤まで議論が続いた。自由化の実利をアピールして味方を広げる政府の作戦が奏功するかは、なお予断を許さない。(田辺裕晶)