【ワシントン=加納宏幸、パームビーチ=黒瀬悦成】米軍は6日(米国時間)、シリアにあるアサド政権の空軍基地を巡航ミサイルで攻撃した。化学兵器の使用が疑われるアサド大統領への対抗措置。米CNNテレビが当局者の話として伝えたところによると、地中海に展開する2隻の米海軍駆逐艦から50発以上が発射された。
トランプ米大統領は6日、滞在先の南部フロリダ州パームビーチで記者団に対し、アサド政権軍の飛行場への軍事攻撃を命じたと述べた上で、「化学兵器の拡散と使用を阻止し抑止することは、米国の安全保障にとり死活的に重要だ」と強調した。
トランプ氏はまた、「アサド大統領の態度を変えさせようとする過去の試みは全て失敗し、そのせいで地域の不安定化が進んだ」と指摘。その上で国際社会に対し、「シリアでの流血を終わらせ、あらゆる形のテロを終結に導こう」と呼びかけた。
NBCテレビによると、米軍の攻撃では、シリア中部ホムスにある空軍基地が標的となった。この基地は、化学兵器による空爆で使われたとみられている。