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精神科の「アウトリーチ」 退院患者の生活に目配り

地域移行には、福祉サービスが不可欠。NPO法人が運営する作業所でおもちゃの部品を作る利用者 =千葉県旭市のひまわり工房
地域移行には、福祉サービスが不可欠。NPO法人が運営する作業所でおもちゃの部品を作る利用者 =千葉県旭市のひまわり工房

 入院期間は長く、退院後の患者支援は手薄-。そんな日本の精神科医療を見直す動きがある。看護師や作業療法士らが、退院した患者を訪問する「アウトリーチ」で、服薬継続や就労を支援し、患者の日常生活を軌道に乗せる。アウトリーチの実績のある医療機関では、救急搬送や本人同意のない入院が減る効果も出ている。最先端の取り組みを取材した。(佐藤好美)

 千葉県旭市の国保旭中央病院(田中信孝病院長)の「こころの医療センター」では毎朝、恒例のミーティングが開かれる。

 集まるのは、約10人の「訪問・地域生活支援チーム」のメンバー。看護師や作業療法士、就労支援の専門家などが、前日訪問した患者の情報などを担当医らと共有する。

 ある患者には気分の落ち込みが見られた。「少し怪しいですが、本人は酒は飲んでいないと言っています」

 別の患者については、「今日はトマト農家へ面接に行くそうです。うまくいかなければ、親族に仕事探しを相談することも検討しています」と報告された。この患者は仕事探しの最中で、スタッフはそのサポートもしている。