千葉市が千葉朝鮮小中級学校(同市花見川区)の学校行事に対して補助金を支出している問題で、同校が平成26年度に行った美術展と芸術発表会に関し、同補助金交付の要件を満たすよう、同市職員がポスターを配布するなどして積極的に関与していたことが、同市などへの取材で分かった。こうした市職員の支援のおかげもあり、市は前年度に補助金を交付できない要因となった「住民への周知不足」という問題をクリアしたと判断。同年度分の補助金41万4千円を27年5月に交付した。
市などによると、同補助金は25年度に始まった市の「外国人学校地域交流事業補助金」で、補助金交付の要件として「地域住民に広く周知され、その参加を促していること」が必要とされる。25年度は同校側が近隣の町内会や小中学校に招待状を出すなどしたが、市と学校側との協議の結果、この条件がクリアできていないと判断され、同校側が申請を取り下げて補助金が交付されなかった。
これを受けて26年10月に同校側から「(交付を受けるために)どの程度の周知が必要か」という問い合わせが市にあった。事業を担当する市こども企画課内で検討したところ、「基準を示すのは難しいが、広く市民に周知した方が望ましい」と回答。あわせて、同校側から掲示依頼があれば協力すると決めたという。