ハウステンボス歌劇団では、本名で活動しています。それだけの覚悟を持ち、新たな一歩を踏み出すんだという思いから、本名にしたのです。
《「CAN-CAN/マンハッタン不夜城」で初舞台を踏み、「ウエストサイドストーリー」など多くの舞台に立った。そんな宝塚を平成23年5月の公演をもって退団した》
宝塚の男役はやりきったと思ったからです。もともと、燕尾服が一番美しく見えるときに辞めたい、と考えていました。
「STUDIO54」(スタジオ フィフティフォー)という作品と出合ったときでした。スキャンダルを追い続けるパパラッチが、標的としていた女優と心を通わせていくストーリーです。
集合日に台本を読んだとき、なぜか「もう思い残すことはない」と唐突に思ったのです。作品の世界と自分がリンクしてしまった。
まさかの瞬間でしたが、「あ、今だ」って。気持ちよく卒業できました。
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さまざまなジャンルで夢を追い、努力する人を取り上げます。