浪速風

ノーベル賞より「ボブ・フェスト」が凄い

日本人はノーベル賞を騒ぎすぎではないか。この人は相変わらずである。「先約があるから」と欠席した授賞式から4カ月遅れで、ボブ・ディランに文学賞のメダルと賞状が授与された。本人の希望で非公開とされ、直後に開いたコンサートでも、一言も触れなかったそうだ。

▶昨年暮れ、テレビで1992年の「ボブ・ディラン30周年コンサート」を見た。出演者が豪華だ。ジョージ・ハリスン、エリック・クラプトン、ニール・ヤング、スティーヴィー・ワンダー、ロン・ウッド(ローリング・ストーンズ)…。ジャンルの異なるミュージシャンが集い、名前を連ねるだけで紙数が尽きてしまう。

▶入れ代わり立ち代わり、ディランの曲を演奏し、ラストは彼も加わって「マイ・バック・ページズ」を歌った。印象的なリフレインを訳すと、「♪ああ、だが私はとても年老いていた。そして今、私はあの頃よりずっと若い」。ノーベル賞も人生のほんの一部なのだろう。