茨城知事任期満了まで半年 橋本氏7選出馬は? 県政界注視 自民県連は対決姿勢鮮明

 6期目の任期満了(9月25日)まで半年を切った橋本昌知事(71)が、いつ次期知事選への出馬を決意し、表明するのかを県政界が注視している。本人は態度を明らかにしていないが、7選に向けて立候補するというのが衆目の一致した見方だ。一方、自民党県連は元経済産業省職員でIT会社役員の大井川和彦氏(53)を擁立し、知事選に向けた動きを加速。早くも両陣営が水面下で火花を散らしている。(上村茉由)

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 3月27日夕、水戸市笠原町の県庁5階の一室。県内32市長で構成する県市長会長の豊田稔北茨城市長が橋本知事と面会した。豊田氏が引き連れた県内の市長16人が2人を取り囲むように並んだ。

 豊田氏「一刻も早く決断してほしい」

 橋本知事「皆さんの気持ちに応えられるよう、前向きに検討したい」

 豊田氏は、笠間市とひたちなか市を除く30市長からの立候補要請書を携え、早期の出馬決断を迫った。橋本知事は明言を避けたものの、「出る、出ないの方向は早めに示すが、政策をどうするかは選挙の時期に訴える」と伝えた。すでに知事選を見据えていることを印象づけた。

 また、橋本知事は残す任期が半年しかない中で、総務部長だった菊地健太郎氏(44)を4月から副知事に起用した。これも「7期目」を視野に入れた人事と受け取った県庁関係者は少なくない。

 最近の知事選は8月か9月に実施されてきたが、橋本知事の出馬表明は前回の平成25年が6月、前々回の21年は7月だった。ただ、橋本知事にはすでに県町村会や町村議会議長会をはじめ、各種団体が相次いで訪ね、出馬を要請している。

 橋本知事は3月24日の記者会見で「そういったもの(出馬要請)を受けて考えていきたい」と述べ、タイミングを見計らっていることをうかがわせた。

 一方の自民党県連は、橋本知事が出馬する前提で動きを加速し、対決姿勢を強めている。

 「選択肢を提示して、県民に新しい知事を選んでいただきたい。橋本さんに恨みがあるわけではない。適切なときに適切な世代のリーダーになっていただきたい。県連一丸となって選挙戦を戦い抜きたい」

 梶山弘志県連会長は3月25日、小美玉市で開いた県連の定期大会のあいさつで、その大半を知事選の説明に費やした。

 大井川氏も橋本知事への対決姿勢を鮮明にしている。3月1日の出馬会見では、橋本知事が自治省(現総務省)の官僚だったことを踏まえ、「申し訳ないが、経済産業省は自らの発想で政策を提言していく場所だ。自治省は旧内務省で、旧内務省はいかに統治するかという伝統からきている」と訴えた。

 また、橋本知事が6期目であることを念頭に「権力のトップの新陳代謝は、いかに時代の流れに適応するかの古今東西の知恵だ」とも言い切った。

 自民党県連は今年の県連大会に、例年来賓として迎えている橋本知事を招かなかった。田山東湖県連幹事長が大会後の記者会見で説明した理由は明快だった。

 「戦いはもう始まっているということだ」

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