経営破綻した旅行会社「てるみくらぶ」(東京都)が内定を取り消した内定者について、他社が採用する動きが出ている。「弁護士法人アディーレ法律事務所」(東京都)、警備会社「JSS」(同)、「宿泊施設活性化機構(JALF)」(同)の3社で、それぞれ選考なし(無試験)での採用を実施すると発表した。
「てるみくらぶ」の平成29年度の内定者は約50人。同社の山田千賀子社長が27日に内定者を集めて破綻の経緯を説明し、採用取り消しを伝えたという。
この事態を受けて、「アディーレ法律事務所」は29日のホームページ上に「『てるみくらぶ』から内定を取り消された皆さまへ アディーレが、選考なしで採用いたします!」と題したリリースを掲載。「入社5日前に内定先が倒産してしまい、引っ越した部屋の家賃が払えないなど、皆さまは先の見えない不安に駆られていることでしょう」と内定者に同情し、「再スタートを支援するため、選考を行わず内定を出すことを決定しました」と呼びかけた。
また、「JSS」は、倭文浩樹社長が同社のツイッター上で「てるみくらぶに内定されてた新卒の方は無試験で株式会社JSSで採用させていただきます」と呼びかけた。