和歌山毒物カレー事件

林真須美死刑囚の再審請求を棄却 和歌山地裁

 平成10年に夏祭りでカレーを食べた住民4人が死亡、63人が急性ヒ素中毒となった和歌山市の毒物カレー事件で、殺人などの罪で死刑が確定した林真須美死刑囚(55)の再審請求について、和歌山地裁は、請求を棄却する決定をした。決定は29日付。

 確定判決では、有罪認定の根拠として、カレー鍋に混入されたものと同じ特徴のヒ素が林死刑囚の自宅などから見つかった▽林死刑囚の頭髪から高濃度のヒ素が検出され、ヒ素を取り扱っていたことが推認できる▽林死刑囚のみがカレー鍋にヒ素を混入できる機会があり、鍋のふたを開けるなどの不審な挙動を目撃されていた-と指摘していたが、林死刑囚は裁判を通じて一貫して無罪を主張してきた。

 21年から始まった再審請求では、弁護団の依頼を受けた京都大大学院の河合潤教授(分析化学)が分析した結果、林死刑囚がカレーにヒ素を混入した際に使用したとされる紙コップに付着していたヒ素と林死刑囚の自宅などから見つかったヒ素を同一とした捜査段階の鑑定は、データの分析方法が不適切で、ヒ素は別物だと指摘。また、林死刑囚の頭髪からヒ素が検出されたとする鑑定結果についても、疑義を示していた。

会員限定記事会員サービス詳細