好調ディストピア小説 トランプ政権誕生で脚光!? 小松左京さん「アメリカの壁」も電子書籍で(2/3ページ) - 産経ニュース

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好調ディストピア小説 トランプ政権誕生で脚光!? 小松左京さん「アメリカの壁」も電子書籍で

 日本でも、高橋和久さんによる新訳版『一九八四年』(ハヤカワエピ文庫)の売り上げが急増。早川書房によると、新訳版は2月だけで4万部増刷し累計22万部を突破した。担当編集者の山口晶さん(42)は「翻訳ものの古典小説としては異例の売れ行き」と驚く。また、同社から1月に新訳が発売された『すばらしい新世界』やオーウェルの『動物農場』も好調な売れ行き。『動物農場』の角川文庫版は、書店からの注文が相次ぎ、2月は前月比約2倍になったという。

 45年に発表された『動物農場』は、農場の動物が人間を追い出し理想の社会を築こうとするが、指導者の豚が独裁者と化すという寓話(ぐうわ)。『すばらしい新世界』(32年)は、受精卵の段階から人間を選別、階級に分けることで幸福を実現させる究極の管理社会を描いた作品。いずれもディストピア小説を代表する名著だ。

 トランプ氏は、メキシコ国境の壁、難民やイスラム圏からの入国制限など過激な政策を進めているが、「独裁者を彷彿(ほうふつ)とさせる姿がこうした小説を連想させるのかもしれません」と山口さんは推測する。