「母親の目前、残酷」 糖尿病児死亡事件で無罪主張退ける 宇都宮地裁、懲役14年6月判決 

 「龍神」を名乗り、難病を治す力があるとしていた栃木県下野市、建設業、近藤弘治被告(62)。1型糖尿病だった宇都宮市の小学2年、今井駿君=当時(7)=のインスリン投与を中止させて衰弱死させた事件で殺人罪に問われ、24日、宇都宮地裁での判決公判では懲役14年6月(求刑懲役15年)の判決が言い渡された。

 佐藤基(もとい)裁判長は「駿君は死亡前の約20日間、徐々に衰弱し、母親の目前で死亡しており、犯行態様が残酷」と述べ、近藤被告が両親に指示してインスリン投与を中止させたとし、危険性を認識していた未必の故意による殺意を認定した。弁護側は「投与中止を選択したのは両親」と無罪を主張していたが、判決は母親が被告を信じ切り、指示以外の行動を取り難い状態だったと認めた。

 一方で半信半疑だった父親は病院に連れて行くなどの行動が可能だったと指摘。被告とは母親が間接正犯、父親が共謀共同正犯の関係にあるとした。

 駿君の両親は弁護士を通して「裁判は終わりましたが、私たちはこれからも息子の冥福を祈って生活していこうと思います」とコメントした。

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