トランプ政権

「トランプ相場」岐路に 米景気刺激策の遅れ懸念でしぼむ期待

 日米の株価がトランプ相場のもとで最大の下げ幅となったのは、減税やインフラ投資などトランプ米大統領が掲げる景気刺激策の実現が遅れることへの懸念が広がったためだ。22日はアジアの主要な株価指数も軒並み下落し、株安が連鎖。トランプ相場は岐路にさしかかっている。

 足元の株安のきっかけとなったのは、オバマケアの代替法案をめぐって、与党共和党内の意見集約が難航していると伝わったことだ。

 米大統領選後に急激な勢いで進んだ世界的な株高やドル高は、トランプ氏の景気刺激策への期待が最大の要因。それだけに、「オバマケアの代替法案が通らなければ、次に控える減税やインフラ投資の遅れを通じて大きな失望につながるリスクがある」(みずほ証券の鈴木健吾氏)との見方から、ドル売り円買いや日米の株売りにつながった。

 米国発の株安の流れは22日のアジア株式市場にも波及。香港株や中国・上海株、台湾株、韓国株などがいずれも下落して終えた。

 ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏は「もともと米国株は高値警戒感があり、日本株も決して割安感はなかった。トランプ氏の景気刺激策への期待がはがれ落ちかけている中で、利益確定売りが膨らんだ。日米の株価がさらに上がるとの期待は、いったんしぼんだ格好だ」と指摘。みずほ証券の鈴木氏も「トランプ氏の政策実行力が試される局面になってきた」と話す。

 外患だけでなく内憂もある。23日は、学校法人「森友学園」の問題をめぐり籠池泰典氏の証人喚問が行われる。展開次第では政治的混乱が広がり、日本株相場を押し上げてきた「アベノミクス」が悪影響を受けかねず、外国人投資家を中心に警戒感が強まっている。(森田晶宏)

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