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北朝鮮がミサイル発射か 海上保安庁発表

テロ等準備罪を考える

「越境犯罪対策の整備を」元慶応大法学部教授・加藤久雄弁護士

元慶応大法学部教授(国際犯罪学)の加藤久雄弁護士
元慶応大法学部教授(国際犯罪学)の加藤久雄弁護士

 国際社会では国際組織犯罪防止条約(TOC条約)をはじめ、さまざまな法律でテロ集団を排除している。日本が国際社会の一員として役割を果たしていくのであれば、テロ等準備罪は必要で、当たり前のことだ。

 戦前の治安維持法などを引き合いに、「内心の自由を侵す悪法」などと批判している人もいる。日本弁護士連合会の中でも、国際犯罪法を知らない者が「共謀罪反対」と唱えている。

 今回のテロ等準備罪には厳しい構成要件があり、現代の日本で権力の乱用につながるようなことはあり得ない。日本の平和と安心・安全を願うのであれば、警察がきちんと対応できる根拠法を制定しなければならない。3年後には東京五輪・パラリンピックを控えている。今国会でテロ等準備罪が成立せず、国立競技場にテロリストが侵入し、テロを起こそうとしたらどうするのか。そのときに事後法のように法律を作ってもどうしようもない。

 テロ犯罪の解明において重要なのは「越境犯罪」への理解だ。グローバル化する国際社会では、人や物、情報の流通は、国境という概念を消失させつつある。テロ犯罪者も同様だ。特に「9・11(米中枢同時テロ)」にみられるようなイデオロギーの絡んだテロ対策は、もはや国を超えた包括的な刑事法の適用が必要となる。