那須塩原のプール事故で検証委報告書 「危険性の認識不十分」 栃木

 那須塩原市の認定あけぼのこども園で昨年7月、プールで遊んでいた女児(5)が溺れ、一時意識不明になった事故を受け、再発防止策を検討していた事故検証委員会(委員長=谷口敬道・国際医療福祉大教授)は報告書をまとめ15日、同市に提出した。

 記者会見した谷口委員長は「(同園が)監視の難しさや危険性に対する認識が十分でなかった」などと述べ、同市に対し、再発防止の取り組みを具体的に進めるよう求めた。

 報告書では事故が発生した背景について、プール活動指導案が規定されておらず、2人の保育教諭が監視していたが、園児の動きを詳細に把握し、危険を察知するのは困難で、危険性についての認識が不十分だったと指摘した。また、プール活動について事故防止に向けた国の通知やガイドラインがあるにも関わらず、職員に周知されず、安全管理に関する職員間の共通認識がなかった点なども挙げた。

 事故検証委員会は、同園に対し、再発防止策を策定することや、プール活動時における指導や監視の態勢を固めることなどを提言。同市にも職員の資質向上、指導監査の強化を求めた。

 これを受け、同市は同日、同園に再発防止策の策定、提出を通知。今後、市内保育施設を対象にした事故防止に向けた研修を実施し、同園の再発防止策と改善策の実施状況を監査する。

 片桐計幸副市長は「提言を真摯(しんし)に受けとめ、この様な事故を二度と起してはならないという信念をもって発生防止に向け、万全を期して取り組みたい」と述べた。

 同市によると、女児は回復に向かっている。

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