財津和夫インタビュー

チューリップの心の旅45年とこれから「息切れが収まったらもう一度」「若者はもっと爆発して進化を」

 《信州はチューリップとしては約5年ぶりのステージとなる》

 根拠はないけど言いますが、長野県は空気が澄んでいて透明感があるような…。自分の心も体も洗われるんじゃないかという予感を持って向かって来ます。信州は気持ちを洗濯してもらおうという思いで来られる場所です。ツアーには欠かせないですね。信州と聞くだけで、美味しい空気を吸いに行こうというふうになります。標高が高いからですかね。山が見えるのはいい。生まれた九州のところも山が見えました。山が見えると心落ち着きます。

 全国をツアーでめぐっていて、その土地、その土地の良さと個性は肌身にしみ込んでいる。気持ちはその土地で影響を受けたものが出てきます。きっと何か透明感のあるような曲ができたときは信州のおかげですかね。

 《先輩アーティストとして昨今の音楽界の潮流にあえて注文をつけるならば…》

 あまり年寄りが言ってもしようがないですが、年寄りだからまっすぐに言えることもあると思うんで…。僕らの世代は欧米の影響を受けていたけど、それでも日本人が作ったという音楽を目指していた。今、その時代から新しく、細かくは変化しているが本質的に変わっていない。もっとどーんと進化してほしいが、感じられないですね。僕らの世代を模倣している人たちもいるし、欧米の影響を受けてやっている人もいるが、世界中の誰も知らないような、独特の音楽を作り出そうとする感じがあまりしない。

 歌っている詞の内容で何を伝えたいのかということに対し、もう少し若者らしく爆発してほしいな。こじんまりして、どんな歌もどこかで聞いたことのあるような言葉の羅列で、どきっとするようなものがない。そういう時代かなと言えばそれまでですが、刺激的な若者らしさを発揮してほしいなという気持ちがあります。新しくても表面的だけで、どすんとくるものが感じられないのが寂しい。こんなじじいでも新聞(のインタビュー)で話ができるなんてね。「お前なんてどっか行ってしまえ」と言われるくらいがうれしいし、魅力を感じます。

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