追悼

ムッシュかまやつさん ジャンル超えJポップに集大成 音楽プロデューサー・武部聡志

 音楽もそうですが、あらゆることに壁を作らない人でした。誰に対しても敬語を使い、年下の僕のことも「武部さん」と呼んでいました。かといって他人行儀な印象を与えない、絶妙な距離感がありました。

 ムッシュの古希を祝って「記念のアルバムをプロデュースさせてほしい」と申し出たときも、「武部さんにお任せします」と敬語で言われたことが記憶に残っています。

 平成21年に完成したアルバム「1939〜MONSIEUR」には、時代の波をとらえ続けた音色を次世代に受け継ぎたいと思い、若い人とのデュエットも入れました。例えば、今井美樹との「ノー・ノー・ボーイ」、トータス松本との「どうにかなるさ」、一青窈との「バン・バン・バン」…。さまざまな世代のアーティストと交わり、本当に楽しそうな笑顔でした。

 くしくも亡くなる2日前の2月27日、僕の60歳記念のライブ「武部聡志 オリジナル・アワード・ショー」を東京国際フォーラムで行い、ムッシュがデビューシングルをプロデュースした松任谷由実らと「ムッシュかまやつメドレー」を披露しました。

 ライブ直前に、いとこで歌手の森山良子さんがムッシュからの手紙を託してくれました。

会員限定記事会員サービス詳細