「新冷戦」最前線

緊張高まるバルト海の要塞ゴトランド島 スウェーデン12年ぶり再軍備「夢破れた。挑発抑える」

 「われわれは先制攻撃することはないが、相応の準備は進めなければならない。島の人は、情勢悪化による不安定な状態の解消を望んでいる」。現地司令官のマチアス・アデン大佐は再駐留の意義を強調した。演習、訓練に加えて常駐兵士の兵舎や居住施設の建築が急ピッチで進む。

 ロシア空軍は13年4月、バルト海上空で模擬演習を実施。14年10月にはストックホルム群島近くのスウェーデン領海で不審な海中活動が報告された。ロシア潜水艦が侵入した疑いが濃厚だ。

 報道によると、最近は欧州でミサイル防衛(MD)を強化する米欧への対抗措置として、カリーニングラードに海岸防衛のミサイルシステム「バスチオン」や核弾頭が搭載できる戦術ミサイル「イスカンデル」を配備し、軍事力を増強。演習規模も拡大させた。

 「ロシアを警戒すべきなのは歴史が証明している」。1968年にソ連軍が侵攻した「プラハの春」の際、チェコスロバキアからスウェーデンに逃れた両親を持つ同国軍のマルセラ・シルヴァンダー広報部長はこう語った。また、ゴトランド島がフィンランド戦争(1808年)でロシアにおよそ20日間、侵略された史実も指摘した。