浪速風

「梅にメジロ」で春が来た

豊中市にある服部緑地を散歩していると、満開になった梅林にメジロが群がっていた。「チー、チー」と鳴いて競うように花の蜜を求める姿は、まさに「目白押し」だ。淡いピンクの花びらに、黄緑色の可憐(かれん)な鳥のコントラストが春を感じさせる。以前はメジロをウグイスと勘違いしていた。

▶公園内の池では、カワセミを狙って望遠レンズのカメラを構える人が多い。冬を越した渡り鳥はそろそろ北へ旅立つ時期だ。数えたわけではないが、いろんな鳴き声が聞こえて、鳥の種類も数も増えたような気がする。ルナールの「博物誌」(岸田国士訳)の1章「鳥のいない鳥籠(とりかご)」が思い浮かぶ。

▶鳥を籠に閉じ込めておく気持ちがわからないというフェリックスが鳥籠を買う。中には毛綿で作った巣と、草の実を入れた皿と、いつも水を取り替えているコップが。「鳥を1羽入れたっていいわけだ。それをこうして空っぽにしとく。少なくとも1羽だけは自由の身でいられるんだ」