一帯一路

「重機も作業員もすべて中国から…」南シナ海に戦略拠点続々 マレーシアで陸路も開発 スリランカ港湾整備は調印めど立たず

港貸与に住民反発

 スリランカ南部ハンバントタ港の権益を中国企業へ長期貸与する計画が、宙に浮いている。現地で反対運動や訴訟が起きているためだ。スリランカ政府は1月初めの調印を目指していたが、予定から2カ月近くたってもめどは立っていない。中国の「一帯一路」が壁に直面している形だ。

 スリランカ政府は港の整備のため中国輸出入銀行からの高額の借り入れを抱えており、年6・3%の金利の支払いにも窮している。このため、港を所管するスリランカ国営企業の株式の80%を中国国有企業に99年間貸与することで昨年12月、中国側と基本合意。港周辺では、中国企業に経済特区を整備させることも決まっており、一帯一路のモデル事業とみられていた。

 しかし、現地では、「中国に港の権益の大半を握られると失業するのでは」と懸念する港湾労働者や、経済特区建設による土地買収に反発する市民が政府への抗議デモを展開した。

 ロイター通信によれば、ラジャパクサ前大統領に近い議員が政府の長期貸与計画に異を唱え、提訴する事態にもなっている。交渉筋は、計画の法的・政治的障害が取り除かれるまで、中国からの投資は遅れると指摘。政府筋も「(長期貸与に関する)合意文書への署名日程は何も決まっていない」と産経新聞に語った。

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