国際協力、何ができる? カンボジアで活動の楠川さん、高松で児童と交流

 カンボジアに移住して看護や衛生環境の向上のために活動を続けている元看護師の楠川富子さん(72)が一時帰国し、高松市の市立十河小学校を訪問。6年生の児童約30人に現地の暮らしや食生活などを紹介し、国際協力のあり方を伝えた。

 楠川さんは香川県綾川町出身。高松赤十字病院を定年退職後、平成18年に国際協力機構(JICA)のシニアボランティアとして約4年半、カンボジアで看護師の指導にあたった。25年からは現地に移住し、小学校で衛生環境向上のための教育や児童らの看護に取り組んでいる。

 同校では社会科の授業の一環として国際協力の学習に取り組むなか、JICAの紹介で楠川さんと交流が始まった。これまでインターネット電話「スカイプ」を使って、現地の衛生環境や学校の暮らしなどを学ぶ授業を2回行っている。

 この日は、児童らが、世界の水問題について発表。水不足がアジアとアフリカに集中していることや、現地の気候・風土によって必要な支援の違い、国連やNGOなどの活動を報告し、「現地の人の気持ちを大切にし、その国の事情にあった技術を伝え、お互いに発展していける関係を築くことが必要と考えた」と学習の成果を披露した。

 楠川さんは、カンボジアでは水がないために日本がODA(政府開発援助)で作ったトイレが使われていない現状や、お金がなくて病院に通えない人が多いことなどを紹介。「国際協力のあり方に答えはない。これからも海外のことに目を向け、何ができるかを考え続けてほしい」と話した。

 プレゼント交換も行われ、児童らは募金で買ったサッカーボールや、折り紙とその作り方を撮影したDVDなどを手渡した。楠川さんは、児童全員に現地の小学生のメッセージ入り写真と現地の子供たちが生活のために作っているミサンガを贈った。

 参加した香西凛々菜さん(12)は「海外の困っている人の助けになるような活動をしたいと思った」と感想を述べた。

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