自宅に「リカちゃんルーム」
そんな池田さんに転機が訪れる。約15年前のことだ。
「『こんなにかわいかったの?』と、雷で打たれたみたいでした」
インターネットのオークションで、幼少期に所有していたものと同じモデルのリカちゃん人形をたまたま見つけたのだ。
約10万円。高額だったが落札した。再会。郷愁だけではなく、そのかわいらしさを再発見した。収集熱に火がついた。
「1体1体、目のペイントが違えば表情も違う。集めるうちに、どの子も手放せなくなりました…」
リカちゃんを探し求め、ネットオークションだけでなく全国各地の雑貨店やフリーマーケットも回った。好きが高じて古物商の資格も取得した。現在、自宅の一室は「リカちゃんルーム」と化すほどになった。
池田さんは、リカちゃんの魅力をこう説明する。
「愛らしい顔の造形と(人形の)完全なフォルム。そして、その時代の流行やファッションを敏感にキャッチし、軽やかに変化し続けていること」