北海道が危ない 第4部(下)

日本の領土を国交省が斡旋…外国人向けにマニュアル作成 中国資本の不動産買収にお墨付き

土地売買における海外資本の受け入れは、適正な法規制とセットであるべきではないか=東京都千代田区の国土交通省
土地売買における海外資本の受け入れは、適正な法規制とセットであるべきではないか=東京都千代田区の国土交通省

 国土交通省が、日本国内で外国人が不動産を購入したりアパートを借りたりするなど、不動産取引(売買、管理、賃貸)をする場合、手続きを円滑化する実務マニュアルを作成している。今年度内の実用化を目指しているという。

 訪日外国人や外国人留学生の増加で、外国人による国内不動産の取引が増加していることを受け、さらに取引が順調に行われるようにと、マニュアルを作成して不動産インバウンドへの対応を底上げするのが狙いらしい。

 マニュアルには、不動産取引の手続きや税制などでの日本と海外の違いの解説や本人確認の手法、物件の引き渡し方法、不動産管理-など外国人向けに不動産取引のポイントが盛り込まれている。また、不動産取引の手順や、外国人に説明する際に使える2カ国語のフローチャート、多言語パンフレットへのリンク集、不動産用語の英訳リスト一覧なども備えるという。

 これまで、北海道の森林やゴルフ場、観光施設、土地などが、中国資本に大がかりに買収されている現実を紹介、わが国が今、経済侵攻する中国資本と対峙(たいじ)していることを報告してきた。国会でも、ようやく、外国資本の不動産買収に規制を設けようという議論が起きている。

 そういう流れに逆行するように「どんどん買ってください」と言わんばかりにマニュアルを作成して、日本の領土である不動産を外国資本に斡旋(あっせん)するような国交省の姿勢には唖然(あぜん)とする。

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