ビジネス最前線

イーデザイン(宇都宮) 動画名刺で営業後押し

 名刺を交換したのに、どんな人だったか思い出せない。ビジネス、商品をPRしたい人にとっても相手に覚えてもらいたいが…。最近、注目され始めているのが動画名刺だ。名刺に刷り込まれたQRコードをスマートフォンやタブレット端末にかざすと、動画が見られる仕組みで、これがもう一つの名刺として威力を発揮する。また、自分の仕事を分かりやすく説明するのにも有効だという。

 ◆映像でわくわく

 県内で動画名刺「スマートポーク」の事業を展開しているのが、イーデザイン(宇都宮市)だ。

 「打ち合わせで結婚式当日、われわれがどんな仕事をするか分かってもらえるし、動く映像を見ると花嫁さんもわくわくする」。日光東照宮(日光市山内)や幻想的な地下空間の大谷資料館(宇都宮市大谷町)などでの結婚式でヘアメークを担当する「トータルブライダル&ヘアメイク トゥラスト」(大田原市)の目黒博子代表はこう話し、効果を実感している。

 那須塩原市一区町に、そば店「三たて蕎麦(そば) 誉(ほまれ)」を開いた大桃誉大(たかひろ)さんも「店をたくさんの人に知ってもらいたい。自分がしゃべる映像で人柄や人となりも出る」と話す。

 イーデザインの鈴木孝一代表は「自分も技術畑。独立後、営業は大変だった。営業が得意でない人の気持ちも分かる」と話し、ベンチャー企業や起業しようという人の営業の武器として活用してもらいたいという思いから開発。「スマートポーク」と名付け、商標登録出願中。「ポーク」は「突く、軽くたたく」という意味で、フェイスブックでは「あいさつ」を指す。

 ◆電話にも直結

 「スマホも6、7割普及している。あえてモバイル系に特化した」。スマホ、タブレット専用の機能とし、パソコンには対応しない。開発経費を抑えるためという。

 名刺のQRコードからスマホの動画へ。さらに動画の下のアイコンを押すと、電話がかけられたり、メールが送れたりする機能も付け、ビジネスに直結するツールを用意した。動画は鈴木代表が撮影、編集する。

 「最もクリエーティブなものが伝わるのが動画。動画を使えばものづくりの現場やさまざまなサービスや取り組みも紹介することが可能。動画を通じて企業側のリアル、そして商品のリアルというものを伝えていく必要がある」。鈴木代表はこうアピールする。

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 ◆「若い世代の起業応援したい」

 --なぜ、動画名刺をやろうと思ったのか

 「会社を42歳で早期退職して自分で映像関係の会社を起こし、結婚式やイベントなどの撮影をしていた。自分で営業もやらないといけないが、技術職だったので、自己PRも苦手。自分もそんな経験があるから、起業しても営業に苦戦している若い人を応援したいという思いがある。名刺は受け取ってもらえるけど、覚えてもらえない。そこに動画を組み合わせたら、相手の心を動かすこともできる」

 --どんな仕組みか

 「QRコードにスマートフォンやタブレット端末をかざすと、インターネットの動画が配信される。連動する機能も付けており、電話やメール、フェイスブック、ツイッターにつながるボタンはカスタマイズできる。動画はこちらで映像を撮影し、編集する。映像に文字を入れ、背景を編集することもできるし、関連動画の差し込みもできる」

 --今後の展開は

 「ベンチャー企業や起業したい若い人を支援したいと思い、低価格で設定している。打ち合わせから動画撮影、編集を1人でやっている。価格帯を維持し、さらに機能の充実を考えないといけない」

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【プロフィル】鈴木孝一

 すずき・こういち 宇都宮工業高卒。昭和53年、楽器・音響メーカーに入社し、その後、大手電器メーカーでテレビ製造などに従事。平成14年に退職、映像制作会社設立。27年、新たにイーデザイン創業。57歳。

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 ■会社概要

 ▽本社=宇都宮市瑞穂2の5瑞穂野SJ12の411。(電)028・612・1269▽創業=平成27年▽事業内容=動画名刺の企画、提供。動画の撮影、編集

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