憂鬱な花粉症シーズンが始まっている。治療や予防に励む人も多いだろうが、たまに「昔は花粉症だったが今は治った」という声を耳にすることがある。「教えて!goo」の「粉症、治ったっていう人、います?」という質問には、「自分の場合は小学校ぐらいからずっとひどい花粉症でしたが去年ぐらいから急に症状がでなくなくなりました」(noname#9327さん)、「40年以上花粉症でした。ずっと医者と薬がかかせませんでしたが、この2年ほどかなりましです。薬を飲んでいません」(appleappleさん)という実体験の声が。一方、「残念ながら小児喘息と違い、アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)は自然になおる(自然緩解)、と言うことはあまり期待できません」(juns777さん)といった冷静な意見も挙がっていた。
医師の見解はいかに
では、実際に花粉症が完治することなどあるのだろうか。All About「家庭の医学」ガイドである清益功浩先生さんにお話を伺った。
「数年間、花粉飛散時期に症状が全く出ないと『花粉症が治った』と言えますが、判断は難しい所です。花粉飛散状況により症状が良くなった、悪くなったということはあるので、飛散量が少ない年が続くと、軽症な人は治ったと思われるかもしれません」(清益先生)
本人は治ったと感じていても、症状が軽くなっただけの場合もある。花粉飛散状況が酷くなると再び重症化することもあるので、油断は禁物だ。