追跡・アスクル火災

東京ドーム1個分が焼失した倉庫火災 鎮圧に丸6日で埼玉県三芳町の住民うんざり  

 埼玉県三芳町で16日に発生した通販会社「アスクル」の物流倉庫火災で、周辺住民は22日に鎮圧されるまでの丸6日間、煙や延焼の不安などに脅かされた。消火作業中に立ち入り禁止の倉庫内に同社従業員が立ち入っていたことも判明した。「(消火活動が)長期化したか徹底して調査し、二度と長引くことがないよう備える必要がある」。菅義偉官房長官が記者会見でこう言及するほどの火災となり、住民はうんざりだ。

「ビニール焼けた臭い」直撃

 「煙がすごくて火も強かった。この辺だとこういう火災は初めてではないか」。出火当日、近くで農業を営む男性は、煙が上がる倉庫を見つめながら不安そうに話した。

 県警などによると、16日午前9時15分ごろ、鉄骨3階建て倉庫1階北西の使用済み段ボール置き場から火が出ているのを従業員が発見し119番通報。当時、倉庫にいた従業員約450人は避難したが、36歳と46歳の男性従業員2人が煙を吸って軽傷を負った。焼失面積は延べ床面積約7万2千平方メートルのうち、東京ドーム1個分に相当する約4万5千平方メートルに上るとみられる。

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