福島第1原発事故

全町避難の福島・双葉町 時が止まった6年 「町に戻りたい」わずか1割強

【福島第1原発事故】全町避難の福島・双葉町 時が止まった6年 「町に戻りたい」わずか1割強
【福島第1原発事故】全町避難の福島・双葉町 時が止まった6年 「町に戻りたい」わずか1割強
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 傾いたままの住宅、小学校に残されたランドセル-。東京電力福島第1原発事故で、いまだ全町避難が続く福島県双葉町に23日、町の許可を得て取材に入った。高い放射線量の影響で復興は思うように進まず、事故から間もなく6年となる現在も、町内は時が止まったかのように当時の姿をとどめていた。

 原発事故直後とほぼ変わらない光景が広がる中、震災直後よりも倒壊の危険が進んでいる家屋も見られ、繁殖したイノシシなどの野生動物が荒らした痕跡も随所にあった。町の荒廃は静かに進んでいる。

 福島第1原発事故で全町避難が続く福島県双葉町は、現在も町面積の96%が帰還困難区域となっている。町は放射線量が比較的低い地区の除染作業を進め、そこを拠点に住民の帰還に向けた復興を進める計画という。しかし、23日に町内を歩いてみると、ほとんどの地区が手付かずの状態だ。調査によると、「町に戻りたい」と考えている町民も1割強にとどまっている。

 午前10時すぎ、双葉町が用意した車で町内に入った。時折、除染に携わる作業員の車が通る程度で人けはない。間もなく町の目抜き通りに到着。住宅のガラスが割れ、商店の商品が散乱する中、原発事故前には大勢の町民が訪れたという神社の本殿や鳥居にかけられた真新しいしめ縄が目についた。同行した町職員によると、昨年末に住民が集まり、「復興の願いを込めて」作ったものだという。

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