東日本大震災6年

福島産のモモ輸出、原発事故前上回る 地道な発信結実 県産品の信頼回復に…

 さらに、鮮度を長く保つため、輸送方法も工夫。日数を要する船舶輸送でも、新鮮さを維持できる特殊なコンテナを採用した。航空便よりも輸送コストが下がり、これまで1個数千円していた桃の価格が値下がり。消費者に手にとってもらいやすくなった。

 県の担当者は「福島の桃の魅力が理解された。安全性と品質をさらにPRして販路を広げたい」(県産品振興戦略課)としている。

「これを自信に…」

 「福島の桃の品質が世界で認められたことは、素直にうれしい。これを自信にして頑張りたい」

 福島市飯坂町で桃などの果樹を栽培する農家、金子清高さん(44)はほっとしたような笑みを浮かべた。果樹農家の2代目で、21歳のときに家業の後継ぎとなった。現在は両親と妻の4人で、桃のほか、サクランボやリンゴ、柿を生産・出荷している。

 原発事故で福島の農業を取り巻く環境は一変した。県産の桃を代表するブランド「あかつき」の価格が、震災前の5キロ2千円から7分の1近い300円まで下落したこともあった。

 原発事故後は、桃の木の表面に付着した放射性物質を1本当たり10分ほどかけて丁寧に洗い流した。一時は仕事のやりがいを失い、「まるで夢の中にいるような感じでした」という。

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