近大革命(17)

「志願者数日本一」ミッション達成…注目集まるきっかけに 近畿大学広報部長 世耕石弘

近大の入試志願者数の推移
近大の入試志願者数の推移

▼(16)卒業生「つんく♂」演出ド派手入学式に込めた思い…から続く

 私が就職した10年前、近畿大学の入試の志願者数は関西で3位で、関西大と立命館大に大きく水をあけられている状態でした。すでに18歳人口が減りつつあるなか、3代目理事長で父の弘昭から「志願者を減らしたらクビだ」と言い渡されたこともあり、最初は増やすよりも減らさないことを念頭に置いていました。

 ただ、それだけではじり貧に陥るだけですので、数字で大学の評価につながる目標を掲げることにしました。偏差値を上げるという目標も選択肢としてはありましたが、偏差値は予備校などによって評価が異なります。何よりミッションが志願者数を増やすことでしたので、それで関西一を目指すことにしました。

 「数ばかり追ってどうする」という批判はありましたが、より多くの志願者から合格者を選んでいけば、学生の質は少しずつでも上がっていくでしょうし、将来的には偏差値アップにもつながっていくと考えました。

 この目標に向かって、近大マグロを前面に打ち出した広告など話題性のある取り組みをアピールしたところ、平成25(2013)年度に志願者数で関西一の座を獲得することができました。当然、メディアに発信したのですが、全く反応がありません。受験・教育業界では「すごい」と驚かれましたが、社会的には何の評価にもなりませんでした。まさにスベッタという感覚です。

 そこで目標を「志願者数で日本一になろう」と改めて掲げ直しました。ただ、日本一は、巨大な人口を抱える首都圏の大学に地の利があり、これまで首都圏以外の大学が日本一になったことはありませんでした。