赤字のお仕事

あまり「好きくない」若者言葉について あなたも「死語」を使っていませんか

 実を言いますと、毎回この「赤字のお仕事」を書くにあたり、「ネタ」を見つけるのに苦労しています。

 今回もそうだったのですが、何かないかと探していると、「好きくない」という言葉を偶然見つけました。「そうだ、これを引き合いに文法的に間違っている若者言葉について書こう」と思い、安心しました。

 しかし、いろいろと調べているうちに「好きくない」というのは今の10代や20代前半の人たちが使う「本当の」若者言葉ではないことが分かりました。通じると思って使った言葉が年下に理解してもらえなくてビックリするということが、そのうち起きそうです(いや、すでに?)。

 「好きくない」という言葉を文法的に考えてみると、「好く」という動詞、ないしは「好きだ」という形容動詞を否定形にする際は、前者なら「好かない」、後者なら「好きではない」というふうにしなければなりません。「-くない」というのは「寒くない」「痛くない」のように形容詞の否定形の用法です。

 確かに文法的には間違っているのですが、1980年代に活躍した大平サブロー・シローという大阪の漫才コンビの持ちネタになっていたこともあり、ある時期では頻繁に使われていたこともあったようです。

 これと同じような変化をした言葉で「違くない?」というのもあります。「違うのではないか」くらいの意味で使われる言葉です。私は「好きくない」という言葉があまり「好きくない」のでほとんど使いませんが、なぜか「違くない?」は違和感があまりなく、頻繁に使ってしまいます。

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