「心配かけおわびします」
これらの訴えに対し、企業側はどう答えたか。
調査報告を受けて、ミキハウストレードは1月16日に、ホームページで「指摘を大変重く受け止める。関係者の皆様には、ご迷惑とご心配をおかけしておりますことを心よりおわび申し上げます」とする見解を発表した。
同時に、第三者委員会による調査報告書を公表。それによると、深夜残業があったことや、日曜日に勤務したにもかかわらず、記録が修正液で訂正されていたことなどを認めた。
ルシアンも1月25日、ホームページで「指摘を真摯(しんし)に受け止め、直ちに事実関係の調査を実施した」とする文書を公表。食堂施設に1・3メートルの壁を設けて施設の修繕を図ったことや、トイレも新たに増設し、トイレに行きにくい状態の改善を図ることを宣言した。
調査に携わった金昌浩弁護士は「今回の問題は氷山の一角に過ぎない。ミャンマーには同様に、ほかに日本のアパレル企業が進出している。他の企業もビジネスと人権の問題や、CSR(企業の社会的責任)に積極的に取り組んでほしい」と話していた。