正論

トランプ大統領にぜひ靖国神社の参拝を 同盟強化が歴史戦を封じ込める ジャーナリスト・井上和彦

井上和彦氏
井上和彦氏

 今回の日米首脳会談で、安倍晋三首相とトランプ大統領は「揺らぐことのない日米同盟」を再確認した。さらにアメリカは核および通常戦力の双方によって、日本の防衛に対してあらゆる種類の軍事力を使うと言及した。

 ≪結束を誇示する日米関係≫

 このところ安倍首相が日米関係を語るとき、同盟の結束という言葉を忘れない。2015年4月に米議会で演説した際、「熾烈(しれつ)に戦い合った敵は、心の紐帯(ちゅうたい)が結ぶ友になりました」と述べ、日米同盟をはじめて「希望の同盟」と例えた。昨年末のハワイ真珠湾訪問でも「和解の力」と「希望の同盟」を高らかにうたい上げた。

 大東亜戦争で熾烈な戦いを演じた日米両国が、戦後は和解し、強固な同盟関係を結ぶに至ったことを世界に発信したのである。

 これは昨年5月に広島を訪問したオバマ大統領も同じだった。ただしオバマ大統領のスピーチにも安倍首相のそれにも謝罪の言葉は盛り込まれなかった。これについて違和感を覚えた人もいただろうが、それは日本に対し、執拗(しつよう)な歴史戦を挑んでくる中国へのメッセージであったことも忘れてはなるまい。

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