IT関連企業4社は14日、福岡市に進出すると発表した。データセンター大手から、成長著しいSNS(会員制交流サイト)の新興企業まで、国家戦略特区「創業特区」としての取り組みを評価し、拠点を新設する場所として、福岡を選んだ。地場の起業家との連携や、国内外からの人材流入など、さらなる「化学反応」が期待できる。
進出するのはデータセンター運営大手のさくらインターネット(大阪)、フリーマーケットアプリのメルカリ(東京)、イラストや小説投稿SNSのピクシブ(同)、ソーシャルゲームを手がけるアカツキ(同)の4社。
さくらインターネットは同日、福岡市中央区に福岡オフィスを開設した。福岡市内では、同社の顧客となるIT系ベンチャー企業が次々と起業しており、進出を決めた。
オフィスはシェアスペースとして開放し、学生の創業を支援する。田中邦裕社長は「国内で、成長の実感が得られるのは福岡だ。世界に羽ばたく会社に成長したい」と語った。
アカツキは3月にアプリの開発拠点を置く。香田哲朗取締役COO(最高執行責任者)は「福岡は上海、北京、シンガポールなどに近い。(海外から)優秀な人材を確保できる場所だと思う」と述べた。
高島宗一郎市長は「各社ともに今をときめくベンチャー企業だ。新たな化学反応が生まれ、福岡の熱を全国に発信できる」と期待を寄せた。